同じ願いを綴って。
2人用フリー台本。 男女ペア作品
女 『離れた地で暮らすことを決めたのは、私だった。でも、離れた地で暮らすことに限界を感じたのも、私だった』
女 「ごめんね、もう…終わりにしよう」
男(電話) 『急にどうしたんだよ』
女 「急じゃないんだよ。ずっと考えてた。ねぇ、貴方の生活に…私って必要?」
男(電話) 『それは…今は離れて暮らしてるから、仕方ないだろ』
女 「"仕方ない"じゃないんだよ。それを選んだのは私…私たちだから。お互い、いなくても平気なんだよ」
≪男、女の前に現れる≫
男 「いなくても平気なら、こうやって来たりしない」
女 「…っどうして」
男 「話したいことがあって、来た。…ほら、金曜日だし、七夕だし」
女 「理由になってない」
男 「一年に数回しか会えない俺たちが会うには、うってつけの日だろ?」
女 「…意味わかんない」
男 「でも、もう終わりにしよう」
女 「え…」
男 「結婚、しよう。これからは一緒に暮らしたい」
女 「そんな…急に言われても…」
男 「離れてるから不安になるだろ?俺は離れていてお互いのことを考える時間も好きだけど…それは"君が隣にいればいいな"って思うからだから」
女 「…私だって"あなたの隣にいれたらいいのに"ってずっと思ってたよ」
男 「ほら、同じお願いだね」
同じ願いを綴って。 2023.07.07